廃墟で怪談 #2古寺。企画書(PDF:897KB)

イベント:  一龍斎貞水×佃島説教所 2009年8月30日(日)開場16:30 開演19:00
検  証: 劇場設備のない現役の寺で怪談寄席が可能か否か。
当日の天気: 小雨のち本降りの雨。
演  目: 『真景累ヶ淵』より「宗悦殺し」三遊亭圓朝創作
旗本が金貸しの鍼医皆川宗悦を切り殺したことを発端に身内や子孫が不幸に陥っていく話。

プロローグ
昨年夏、講談師・一龍斎貞水さんに「廃墟で怪談」の出演依頼をしたことがご縁で、今年5月講談高座発祥の地、湯島天満宮で貞水師匠自ら企画する「燕晋亭」の寄席に誘って頂き、「今年はやらないのか」と聞かれたことが始まりだった。そのときは「わからない」と答えて帰り、翌月には会場全体をじっと観察するつもりで最後列に座って観た。
「九段下テラス」は1年半に渡って活動した、廃墟状に朽ちた歴史的建造物の使い方を検証する一連の企画で、その夏企画の一つが『廃墟で怪談』だった。重量制限付50人で一杯になる小さいスペースの、立入禁止措置のその向こうに、ほぼ一棟丸ごとの廃墟が広がっていたことが功を奏し、話題性が予想をはるかに超えて大きくなっていたのだが、企画者当人には成功したか否か、未だに確信が持てずにいて、開発業者の監視体制の中で神経が張り詰めていたためか、今でもところどころの記憶が無い。
師匠の言葉が社交辞令であってもやってみる気になったのは、今年は別の場所で同じメンバー達と笑うためだったかも知れない。採算の取れない小さなキャパの会場でスタートし、多くの出演料をお支払いできない代わりに、制作集団として人間国宝を裏方で支えるスタイルは気に入っていたし、企画者としては人間国宝の怪談にふさわしい場所をなんとか探し当てようと燃えたのだった。
...以下、検証リポートにつづく。

会場写真








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